ホンダ インサイト(初代)
世界最高水準の燃費と走る楽しさを実現したハイブリッドカー
ホンダが世界最高水準の燃費性能と走る楽しさを実現した、1999年9月発売のパーソナルハイブリッドカー『インサイト』。量産ガソリン車として世界最高の低燃費となるリッターあたり35km(5MT)を実現した、2シーター・パーソナルハイブリッドカーである。
5ナンバーに収まるサイズに作られたこのボディは、空力特性は長いボディが有利ということから、ルーフから後方に向かってなだらかにロングテールを構成。Cd(空気抵抗係数)は0・25を達成。今回、新たに空力の向上を図ったアンダーカバー類を装着した。軽量化のために採用したアルミボディモノコックを形成した他、アルミと樹脂のボディパネルを多用した。
また、「パワーユニットの高効率化」「空力特性の追求」「車体の軽量化」の3つの技術テーマを柱として開発したそのシステムは、IMA(インテグレーテッド・モーターアシスト)と名付けられ、リーンバーン3気筒1リッターVTECエンジンをベースに、直流ブラシレスモーター、ニッケル水素バッテリー、パワーコントロールユニットの3つで動力をアシストするというものだ。
クルーズ時にはエンジンだけで走行し、加速時にはモーターがアシスト。そして減速する時には、発生するエネルギーを電気エネルギーに換えてバッテリーに保存し、次のアシストに備える。停車時にはアイドリングを自動的にストップし、低燃費を得て排出ガスを抑えることになる。その結果、これまでの35.0km/Lから36.0km/Lに燃費を向上させ、排出ガス中の有害物質、NMHC(非メタン炭化水素)、NOx(窒素酸化物)、 CO(一酸化炭素)をそれぞれ低減させ、新たに施行された平成17年排出ガス規制にも適合している。
エンジンは70馬力の1カム4バルブのVTEC付き直列3気筒1Lで、これにトランスミッションが10kW(5MT)か、9.2kW(CVT)のブラシレスモーター(マルチマチックS)が補助動力として取り付けられる。
インテリアは、IMAシステムの作動状態や低燃費走行が実感できる、燃費表示機能搭載のデジタルマルチメーターを採用。様々な性能を表示するようにデザインされた。ドライバーが操作しやすい一体型のインパネや、ボディカラーとマッチしたツートーンカラーのシートを装備する。
安全装備としてデュアルSRSエアバッグ、ABS、ブレーキアシスト、ロードリミッター&プリテンショナー付きシートベルトを標準で装着する。
2003年11月にはマイナーチェンジを実施し、アンサーバック機能付電波式キーレスエントリーや、盗難防止効果の高いイモビライザーを採用。また、インテリアカラーをチタン調へ変更しながらも、価格は据え置きとした。
2004年10月には、アンダーカバー装着による空力性能とIMAシステム全体の効率アップを図って、 燃費を35.0km/Lから36.0km/L(5速MT)へと向上させている。
グレード
グレード名 | 燃費 | 新車価格 |
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ベースグレード | 32.0〜36.0km/L | 2,100,000〜2,289,000円 |
スペック
ミッション |
電気式無段変速(CVT)
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車両重量 |
820kg(MT)850kg(CVT)
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最小回転半径 |
4.8m
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全長 |
3940mm
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全幅 |
1695mm
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全高 |
1355mm
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ホイールベース |
2400mm
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最低地上高 |
150mm
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乗車定員 |
2名
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エンジン形式 |
ECA-MF2
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エンジン種類 |
水冷直列3気筒SOHC12バルブ+モーター
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使用燃料 |
無鉛レギュラーガソリン
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総排気量 |
995cc
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内径×行程 |
72.0mm×81.5mm
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圧縮比 |
10.8
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最高出力 |
70ps/5,700rpm
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最大トルク |
9.4kg・m/4,800rpm
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燃料タンク容量 |
40L
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モーター型式 |
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モーター種類 |
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モーター最高出力 |
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モーター最大トルク |
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主電池型式 |
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主電池個数 |
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容量 |
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減速比 |
3.391(MT) 5.688(CVT)
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ステアリング |
ラック&ピニオン
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フロントサス |
マクファーソン式
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リアサス |
車軸式
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ブレーキ(F) |
ベンチレーテッドディスク
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ブレーキ(R) |
ドラム
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駆動方式 |
FF
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